イノベーターが育つには

理系研究者夫婦の子育てブログです

余談: プログラミングとデータサイエンティスト

先の記事でも述べましたが、妻はデータサイエンティストですので、家庭内でも時々プログラミングや統計の話になります。

 

プログラミングを使った仕事はいくつかありますが、その一つがデータ解析です。研究、販売、営業、開発問わず、ビッグデータの解析が主流になりつつある昨今、その解析を主として行う人が必要になってきました。そのような人をデータサイエンティストと呼び、海外では需要の高い職業の一つですね。当然、海外では年収も相応に高い。

 

一方、日本におけるその地位は、まだまだ高いとは言えません。日本の大企業が、ビッグデータの重要性に気づき、海外から著名なデータサイエンティストを呼ぼうとしたところ、このような話があったと聞いています。

 

日本企業「大学で教鞭を取っているこの先生に、年収1000万円でうちの会社に来てもらおう。きっと、喜んできてくれるぞ」

海外の先生「どうも契約書に不備があるようだ」

日本企業「どこでしょうか?」

海外の先生「年収の金額が、0が一つ足りていない。私の現在の年収は90万ドル(約9,000万円)だ」

 

この分野で、日本が如何に遅れているかを表す笑い話です。年功序列を重んじる日本企業では、飛び抜けた給与が支払われることは、なかなか難しい。大企業になれば、なおさらです。御多分に洩れず、妻も普通のサラリーマンの給与と同じです。

 

とは言え、データサイエンティストの重要性は少しずつ日本でも認知されてきており、給与体系を変えて、人材を確保しようとする動きはあるようですね。

 

データサイエンスをはじめ、今後もしばらくは、プログラミングを使った仕事は世間から求められるでしょう。その上で、今のうちに何を学んでおくべきか、という点で家族間で話し合うことは、良いことだと思います。

 

妻「プログラミングは出来ないより、出来た方が有利だけど、必ずしも幼少期から必要なものではないと思うよ。」

私「データサイエンスに限れば、解析に統計処理が必須。つまり、統計を理解するための数学力が大事ということだね。」

妻「あと、プログラミング言語というくらいあって、プログラミングは一つの言語と言える。そして、その言語には英語が使われている。英語圏に住む人は、プログラミングを習得する上で圧倒的に有利。」

私「つまり、英語も重要と。」

妻「そうだね。正直、生物系の勉強やプログラミング言語は、大学に入ってからでも間に合うと思う。一方、データサイエンティストになるためには、数学と英語能力は相当に必要だね。私はそこが弱いから、だいぶ苦労しているよ。」

私「小学校では、プログラミングが必修科目になるわけですが、それについてはどう思う?」

妻「あれは、プログラミングを習得するための授業ではないよね?」

私「プログラミングって、論理的思考力が必要だよね。それを鍛えるというのが、1つの目的かな。あと、興味を持つ子供たちの母数を増やし、ゆくゆくは国内のデータサイエンティストを増やしたいという思惑があるのだろうね」

 

データサイエンティストであれば、まずは数学と英語が重要ということでしょうか。たいして面白くない結論ですが、それが真理なのだと思います。娘や息子が興味を持つかは、分かりませんが、まずは算数力、そして英語の順ですね。